走り高跳びの軸づくり
走り高跳びでより高く跳ぶためには、地面からの反力を受けやすいように、身体の軸がしっかりできていることが重要です。
そもそも走ったり跳んだりするときには、地面からの反力を使っています。
脚で地面を蹴ると、地面からの反作用が生じ、それを脚が受け取って跳んだり
走ったりできるわけです。
その地面からの反作用を効率よく利用するためには、地面を蹴る作用線上に身体の各部分を置き、身体が一本の棒のようになっている必要があります。
このように体が一本の棒のようになっている状態をトレーニングの現場では、軸づくりと言われます。
また、人間の身体には多くの骨があり、それを筋肉や靭帯、腱などによってつながっています。
走り高跳びなどの跳躍種目では、反力の作用線上に身体の各部分を配置する以外にも、筋を収縮させて腱のバネを使って跳ぶという要素も結果を出すには必要になってきます。
そのためには、まず、頭からかかとまで一直線の正しい姿勢を確認しておくといいでしょう。
その際、骨盤の位置は前に入りすぎず、後ろに逃げず、縦の中心線上に入っていることがポイントです。
もちろん走るときにも骨盤が前に入りすぎると脚が上がらなくなりますし、反対に脚を上げようとして腰が引けてしまうと、軸が折れてしまいますね。
走り高跳びでも、助走での水平運動のパワーが加わるため、正しい姿勢を保つのが難しいものです。
軸を保つコツとしてはファッションモデルのように歩くこと。
つまり、脚が前に出た時には腰も出るようにすればいいわけです。
ただ、その際に肩もついていってはいけません。
走るときも同様にすれば体の軸が崩れず助走にもキレが出ますが、肩を上げて走るのは、地面からの反力が受けにくくなり、跳躍力だったり、前に進む力が弱まってしまいます。
何故なら、肩甲骨と骨盤が連動しにくくなるからです。肩を下げると腕もリラックスして振れるようになります。
さらに走り高跳びでは、軸に身体を乗せる意識を持つことも大切です。
体を一本の棒のようにして脚と腰を前に送り出し、その際には地面についている方の脚のかかとからつま先へと足の裏で転がすような感じで体重移動をさせます。
なお、軸づくりには体幹を意識することも大切で、普段から腹筋周辺を気にかけて生活を送れば、姿勢が良くなったりと、歩くスピードが速くなったりと軸も決まってくるかと思います。
そして、軸のバネを最大限に活かす技術を身につければ、走り高跳びの記録もぐんぐん伸びてくる筈です。
記録に伸び悩んでいる人は、まずは軸づくりからはじめてみませんか?
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